気づいたかもしれませんが、 sona という単語は第 3 講で「知る」という動詞として覚えたのに、第 4 講では「かしこい」どいう形容詞として出てきましたよね。これはどういうことなのでしょうか。
実は、 sona はどちらの意味でも良く、どっちなのかは文脈から読み取ります。名詞の後なら形容詞、 li の後に来れば動詞だろうというように、単語の順序から品詞を察します。
しかも、何とすべての単語がこのような性質を持っています。ある単語が名詞・動詞・形容詞のどれか一つであれば、文脈によって名詞にも動詞にも形容詞にもなれるのです。例を見ていきましょう。
lukin
【名詞】目 【動詞】見る
【名詞】目 【動詞】見る
moku
【名詞】食べ物 【動詞】食べる、飲む、吸う
【名詞】食べ物 【動詞】食べる、飲む、吸う
sona
【名詞】知識、利口 【動詞】知る 【形容詞】かしこい、知識豊富な
【名詞】知識、利口 【動詞】知る 【形容詞】かしこい、知識豊富な
suli
【名詞】大きさ 【動詞】大きくする、強調する【形容詞】大きい、重要な
【名詞】大きさ 【動詞】大きくする、強調する【形容詞】大きい、重要な
pona
【名詞】良さ 【動詞】良くする、改善する、助ける 【形容詞】良い、快適な
【名詞】良さ 【動詞】良くする、改善する、助ける 【形容詞】良い、快適な
waso
【名詞】鳥 【動詞】鳥化する、何かを鳥にする 【形容詞】鳥の、鳥にまつわる、鳥のような
【名詞】鳥 【動詞】鳥化する、何かを鳥にする 【形容詞】鳥の、鳥にまつわる、鳥のような
この例を見ると、パターンが見えてきますね。
- 動詞が名詞になるとき、その行為をしている状態(知る → 知識)、またはその行為によって適用されるもの(食べる → 食べ物、見る → 目)を表す言葉になります。
- 動詞が形容詞になるとき、その行為をしているものの性質(知る → かしこい)を表す言葉になります。
- 名詞が動詞になるとき、何かにその物を適用する行為、または何かにその物に変える行為(鳥 → 鳥化する)を表す言葉になります。
- 名詞が形容詞になるとき、その物のような性質(鳥 → 鳥のような)、またはその物の何かであるという性質(鳥 → 鳥の)を表す言葉になります。
- 形容詞が名詞になるとき、その性質の程度(良い → 良さ、大きい → 大きさ)を表す言葉になります。
- 形容詞が動詞になるとき、その性質を何かに与える行為(良い → 良くする、大きい→大きくする)を表す言葉になります。
しかし、実際トキポナ語を話している間、それぞれの言葉の品詞が何なのかや、それによって意味がどう変わるのかなどは暗記したり考えたりしなくても、自然と融合し始めます。ある単語がもともと名詞だったか動詞だったかということを考えるよりは、ある意味のまとまりを表す言葉としてとらえることがポイントですね。
では、単語をいろいろな品詞として使って練習しましょう!
lukin li pona e sona.
目は知識を改良する。
lukin li pona e sona.
目は知識を改良する。
moku li suli e pipi.
食べ物は虫を大きくする。
moku li suli e pipi.
食べ物は虫を大きくする。
moku li wawa e soweli lili.
食べ物は小さいけものを強くする。
moku li wawa e soweli lili.
食べ物は小さいけものを強くする。
順序は重要!
どんな名詞も形容詞になりえ、どんな形容詞も名詞になりうるから、トキポナ語の単語の順序はものすごく重要です! 例えば、下の二つの文の意味が全く違うことに注目しましょう。
soweli suli
大きなけもの
大きなけもの
suli soweli
けものの大きさ
けものの大きさ
soweli suli li sona e suli soweli.
大きなけものは、けものの大きさを知る。
soweli suli li sona e suli soweli.
大きなけものは、けものの大きさを知る。
li と e も重要!
どんな言葉でもどんな品詞になれるわけですから、li と e も重要なポイントになってきます。例えば、li と e のおかげで、下の三つの文の違いが明らかになりますね。
soweli sona
かしこいけもの
かしこいけもの
sona pona
良い知識、良く知る
良い知識、良く知る
pona waso
鳥の良さ
鳥の良さ
soweli sona li pona e waso.
かしこいけものは鳥を助ける。
soweli sona li pona e waso.
かしこいけものは鳥を助ける。
soweli li sona pona e waso.
けものは鳥を良く知っている。
soweli li sona pona e waso.
けものは鳥を良く知っている。
soweli li sona e pona waso.
けものは鳥の良さを知っている。
soweli li sona e pona waso.
けものは鳥の良さを知っている。
文章の読み書きをする時に困ったとき、主語・述語・目的語に分けて考えると、短く区切って考えられますね。